沖縄本島最北端の岬・辺戸岬は最果ての絶景スポット
辺戸岬ってどんなところ?
辺戸岬(へどみさき)は、沖縄本島最北端に位置する岬です。
観光客にとって最初の拠点となる那覇空港から辺戸岬までは120qの距離があり、沖縄県を観光する上で「最も長距離の移動が必要な観光スポット」であることは間違いありません。
辺戸岬より北には伊平屋島・伊是名島などの小さな離島がいくつかあるのみで、そこより北は鹿児島県が管理する地域となります。
沖縄本島に住む住人にとって、辺戸岬は最北の秘境といった印象さえあります。
かつては交通の難所「茅打ちバンタ(崖)」が邪魔をしていたため簡単には近づけなかった辺戸岬ですが、戦後にはトンネルが開通したことで車でも行ける観光スポットになりました。
とはいえ今でも辺戸岬の周囲には大きな街がなく、最寄りのコンビニ・ガソリンスタンドまで20q以上の距離があるという現状は続いています。
高速道路の終点からも50q以上ありますので、辺戸岬まで運転するのはそれなりの覚悟と体力がいるということを考慮しておきましょう。
しかしそれだけ到達が大変な場所だけに、辺戸岬周辺の自然環境は昔からほとんど手付かずのままで残されています。
もともとこのあたりは琉球王国時代から神々の住む山として大切にされてきたという経緯もあり、辺戸岬からは世界的にも貴重な自然の残るヤンバルの山々を見渡すことができます。
海を見下ろしても絶景で、高さ20m〜70mの断崖絶壁の下には、人の手が入っていない美しい海が広がっています。
辺戸岬周辺の海はかなり深さもあるのですが、透明度が高いため、運が良ければ泳いでいる魚やウミガメの姿をみることもできます。
ちょっと行くのが大変ですが、沖縄でも有名な絶景スポットのひとつが辺戸岬なのです。
沖縄の海らしからぬ荒波が迫力満点!
辺戸岬からは、荒々しい海の姿を見ることができます。
沖縄の海は波が少なく穏やかなイメージがあるかもしれませんが、辺戸岬は地形の関係上、かなり波が荒いことが多い場所です。
天気の良い日でも、高さ何mもある巨大な波がザパァンと辺戸岬の断崖絶壁を打ち付けています。
一般的に想像される穏やかな沖縄の海というよりも、辺戸岬の海の姿は日本海の荒波に近いかもしれません。
しかし辺戸岬は高さ20m〜70mの断崖絶壁なので、いくら高い波が来ても見物客のところまで海水が届くことはありませんのでご安心ください。
断崖絶壁の側面を見てみると、デコボコと穴が開いているのが分かります。
もともと辺戸岬は海底のサンゴ礁が隆起して出来た岬だと考えられており、いわば崖全体が巨大なサンゴの化石です。
サンゴ質の絶壁は海水に強く、巨大な荒波にさらされても簡単には崩れ落ちません。
それでも、何万年もの歳月をかけて荒波が削り出したのが現在の辺戸岬です。
辺戸岬は迫力満点の荒波が作り出した自然の彫刻品であると言えるでしょう。
背後には聖地・安須杜(アシムイ)がそびえる
辺戸岬を訪れると、ついつい迫力満点の海側ばかりを見てしまいます。
しかし観光客のみなさんに注目してもらいたいのは、背後にそびえる巨大な山々です。
辺戸岬周辺の山は全て「ヤンバル」と呼ばれる貴重な自然の宝庫ですが、特に辺戸岬から見える「安須杜(アシムイ)」という山は琉球王国時代から大切にされてきた聖地です。
安須杜は、沖縄に数ある聖地のなかでも「最初に出来た聖地」と言い伝えられている場所です。
琉球王国時代から神聖なパワースポットとしても知られていた場所なので、パワースポット好きなら拝んでおくと良いかもしれません。
ちなみに現在、安須杜はおきなわワールドなど複数の観光地を管理する株式会社 南都によって管理され、一般客でも入場可能な観光地「大石林山」として公開されています。
安須杜に興味のある方は、大石林山にも寄ってみるとよいでしょう。辺戸岬から見る安須杜とは、また違った光景が見られるはずですよ。
辺戸岬に関する情報
辺戸岬を訪れる際に注意しておきたいのは、付近にあまり建物が無いということです。
先ほども少し触れましたが、一番近いコンビニやガソリンスタンドまでは20q以上、高速道路までは50qほどの距離があります。
途中でお腹が空いたりトイレに行きたくなったりしても、辺戸岬まではどうしようも無いのであらかじめ準備を整えておきましょう。
辺戸岬には販売機があるため、飲み物の心配はしなくても大丈夫です。
日中なら辺戸岬で営業している食堂で沖縄そばなどを食べることもできますが、場所が場所だけに閉店時間が早いので注意してください。
場所・アクセス
住所
沖縄県国頭郡国頭村辺戸
アクセス方法
那覇から車で3時間ほどかかります。
道は至って単純で、国道58号線をひたすら北上するだけで到着できますが、時間がかかるので名護市までは高速道路を利用したほうが良いでしょう。
那覇空港から出たらすぐに高速道路に乗り、そこから許田ICまでは高速道路で行きます。
許田ICからは国道58号線に出られるので、そのまま道なりに北上し続けていれば2時間ほどで到着します。
名護市を抜けると急激にお店が減るので、名護市にいる間にガソリン給油・トイレ休憩・飲食物の確保などをある程度済ませておいたほうが良いでしょう。
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